基本的にこのブログ全体としては
・小豆島
・からかい上手の高木さん
この2点に関係する記事だけを書いていこうと思っています。
が、たまには全く関係ないことも書きたくもなるなぁと。
ということで勝手に始めます、
【かたらい上手さんのひとりごと】
シリーズ開幕です!
記念すべき第一回目は…
短編小説を書こうと思います。
なんで急に?って感じなんですが、
趣深い作品に触れて考察し、感性に響いていくたびに
「自分でも作ってみたい!」
と思ったんですよね♬
そして友人から、
「その感性を持つ人が書いた小説(作品?)を読んでみたい」
との声もいただいたので、
僭越ながらここでデビュー作に当たるものを公開しようかなと🤣
この文を書いている段階では見切り発車で
どんな作品がうまれるかはわかりませんが、
何かしらの印象が伝われば幸いです✨
それではどうぞ!
——————————
題:「これは君の物語だ」
「『さあ、行け。
これは君の物語だ。』」
唐突にそう言われ、
必要なものを受け取り、発つ。
君の物語?
バカバカしい。
ちょっと立場が違うだけの同族が何を。
お前が敷いたレールの上を進むだけじゃないか。
確かに物語と考えると主人公に当たるのだろう。
大いなる役割を担っている。
使命があるのだ。
そう、使命。
【命を使われて】いる。
自らの意思ではないように感じている。
…
精神面が万全ではないが目的地へ歩みを進める。
到着するまでの道のりは自由だ。
どんな風に寄り道してもいいし、
途中で自らの鍛錬をしても良い。
自由なように感じる?
そうかもしれない。
しかし目的地は選べないのだ。
何があろうとも、そこへ行かなければ
【自分の時間】が進まない。
ちょっとした道のりは選べても、
目的地は決められている。
…
最初の目的地に着いた。
ここにはたくさんのヒトがいる。
「おはよう!昨日出た宿題やってきた?難しかったよね~」
『我々の村へようこそ!まずは長旅の疲れを癒されては?』
「『うん、そうだね。』」
他愛のない返事をする。
こういった場ではある程度話を合わせるのも大切なこと。
十分ぶっきらぼうだとも思うけれど。
あと、結構やることもたくさんあったりする。
最初だから色々な準備をするのは仕方ないね。
いろんな意味でまだまだひよっこ。
使命を意識する余裕もない。
がむしゃらに生きてやるって感じ。
それこそ自分が真に主人公となるべく邁進した。
さて、最初の目的地でやることはやった。
次の地へ向かおう。
…
当たり障りなく次なる地へ到着。
新たな出会いもあるようだ。
「ちょっと大人になった感じするよな~。帰りにコンビニとか寄ってかない?」
『遠くから遥々よく来たね、ここは商人の街だ!装備品整えていかないかい?』
「『確かに、それはいいね!』」
物語は少しずつ深みを増していく。
自我が芽生えて、それを自覚してきて、
様々な感情が出てくるのはこの辺り。
冒頭の想いを改めて強く感じたのはこの時くらいか。
さて、ここまで嫌々過ごしているように話をしたが、
実際はそれだけではない。
目的地に着いたときは気分が上がったりもする。
もちろん楽しくないときもあるけれど。
(今回はどんなことがあるのだろうか。)
(新しい発見や出会いはあるかな。)
そんな思いがしばしば頭をよぎる。
今回も新たな出会いがあってワクワクした。
どうしても否めない「やらされ感」があるだけ。
そういう感情もこの辺りで生まれていく。
ただ、こんな感情はうまれてきて
良かったものなのだとも思う。
自分を強く意識できるのだから。
さて、また次の地へ向かおう。
お、次は目指す場所を選んでいいのか?
楽しくなってきたじゃないか。
…
と、ここで少し力不足を感じてきた。
どうも流されるがままの過ごし方ではいけないらしい。
少し寄り道をして鍛錬をしよう。
とにかく力をつけるのだ。
でも正直めんどくさい。
確かに力はついていくのだが、
なぜだか義務感がある。
…
悪い予感は的中する。
確かに目的地は選べた。
なんなら【行かない】という選択肢もあるくらいだ。
だがその選択権は完全実力主義だった。
しかも行かなくてもいいとか言っておきながら、
行った方が圧倒的にお得な特典ばかりなのだ。
「将来の進路を見据えて今からしっかり勉強しろよ~
いい大学とかに進んで、立派な仕事に努められるように頑張りなさい」
『ここで己の力を高めれば、魔王を倒しうる武器が手に入る
挑むかどうかはお前が決めることだ。心と力が弱き者は去るが良い!』
「『なんだよそれ。やるしかないじゃん。』」
ここで物語の終着点も見えてきた。
すなわち【使命】である。
大いなる役割であることは確かだ。
しかし全く希望を感じない。
自分自身が。
世界にとっては意味があるのだ。
使命を果たすことで大きく好転する。
だが自分自身はなにも変わらない。
その輪廻に囚われ続けるのだ。
ほら、見えてきた。
旅の終着点だ。
「この度は入社おめでとうございます。
これから身を粉にして働いてもらうよ。」
『我こそがこの世界を支配する魔王である。
世界を救いたければ我を倒すしかない!』
「『やってやるよ!!』」
もはや返答なんてやけくそだ。
この使命はいつまで経っても終わらない。
たとえ成し遂げたとしても。
まるで時間がループしているかのように、
何度も何度も繰り返す。
あるいは本当に時間は進んでいないのかもしれない。
本体だけが劣化していく。
…
あれからどれほどの時が経っただろうか。
同じ景色しか見ていない。
まるで時が経っていないかのように、
何度も何度も繰り返している。
終わりが見えない。
命が先に尽きてしまいそうだ。
と、ふいに。
光が差した。
それは今まで見たことないような。
あるいは懐かしいような。
でも知らない光。
よく見ると光の先になにかが在る。
まるで其れに呼ばれているようだ。
「『(実際にあなたの人生を変えた一言、
あなたの人生を救った一言はありますか?)』」
少し怖い。
敷かれたレールを歩み続けてきたから、
はみ出すことに恐怖心がある。
でも、これはきっと輪廻を抜け出す光。
応えるか否か。
すぐにでも応えたい気持ちはある。
この輪廻から抜け出せるのだ。
だが同時に【使命】から逃げているような気もして。
そして恐怖心もあって。
悩む。
と、光が小さくなっていく。
どうやら悩んでいる時間はなさそうだ。
応えるか否か。
俺は、
俺の意思は─
…
あれからどれほどの時が経っただろうか。
応えたか否か。
どちらを選択したかは語る必要もないだろう。
なぜなら、
これは君の物語なのだから。
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お読みいただきありがとうございました😆
いかがでしたでしょうか…!
いつか一冊は本として出したいと思っていますので、
差し支えなければ屈託のないご意見をお待ちしております(m´・ω・`)m
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